3月6日 (土)  同窓会

同窓会
土曜日は午前中に4時間集中して勉強をした。昼は空のお風呂で一時帰宅。その間は太陽が美子の数学の面倒をみていてくれた。後で聞くところによると、そのトレーニングは数時間続いたらしい。
午後は大学時代の親友が友達を3人連れてきてくれて、楽しいひと時を過ごした。みんなよくしゃべる人たちでたくさん笑った。
そして8時からは六中の最後の卒業生達の「同窓会」だった。「たかやん、ギター持ってきてよ!」といわれていたので、ギターをかついで行くことにした。「同窓会」は楽しかった。全部で60人以上の子達が集まったのだから・・・・。15歳から21歳の変化を見るのは面白かった。男の子も女の子も物凄く変わっていた。僕は名前を忘れないほうなので、ほとんどの子達の名前は分かったが、どうしても一人だけ出てこない子がいた。その子がブラバンにいたことだけは覚えていたのだが・・・・・
驚いたのはチャッピーと呼ばれていた陸上部の女の子だ。当時は足が速くて真っ黒な女の子で・・・男の子にはまったくもてないタイプの子だった。それが色が真っ白になり、まるでどこかのアイドルのようにかわいくなって登場したのだ。「かわいい!」「誰だあれ?」「チャッピーだ・・・・」「嘘・・」本当にシンデレラのような登場の仕方だった。
「義君、あの時は本当にごめんな!」昔いじめたことを謝っていたのは裕幸。1年生の時に義君はよくいじめられた。義君は言語障害と運動機能障害があった。いじめの先頭を切っていたのは裕幸と篤彦と芳明の3人。担任が『俺は弱いものいじめは許さんぞ!』といっても陰でよくいじめていたのだ。ある日、それがばれた。その日の給食にはフルーツポンチがでていた。僕は篤彦と裕幸に『お前らの給食を前にもってこい!』と言った。彼らが僕の前に来ると、担任は黙ってフルーツポンチを頭からぶっかけたのだ。教室はパニックになった。担任はこういった。『そんものは洗えばもとに戻るんだ!馬鹿たれが!いじめられた心はもとには戻らないんだぞ!お前ら義君に何をしたのか分かっているのか!』その事件を僕らは“フルーツポンチ事件”と呼んだ。
その3年間は本当にいろんな事件があった。中村俊介という子が「僕、今でもたかやんの通信見ているんだ。辛いとき、読んだりするんだ。」といってくれた。俊介は2年生の時に担任した。サッカー部のミッドフィルダーで頭のいい子だった。
そんな楽しい「同窓会」だったが、ひとつだけ困ったことがあった。それは「煙草」だ。『俺の前で煙草は吸うなよ。』と最初にいったので、僕の周りに来る子達はみんな煙草を我慢してくれた。「おっとここは禁煙だった。」といって、煙草の火を消してくれたのだ。だけど所詮つながった部屋だ。その煙の量といったら・・・・・僕は次の日一日が駄目になるのを覚悟した。そして思った通り、今日は朝から体調不良で・・・・サッカーは遅刻していくわ頭は痛いわ、気持ちは悪いわ・・・・楽しくて、苦しい同窓会だった。