5月13日 (木)  「たかやん議員日記」2004.第60弾!

「たかやん議員日記」2004.第60弾!  5月13日(水)
暇な時間は全部英語の暗誦をすることにした。英語の暗誦をしてはトイレ。暗誦をしてはトイレの繰り返しは夜中中続いたのだった。

今日はは隣りの新井さんというおじいさんとよく話をした。新井さんは昭和二年生まれで、戦争の時は満州にいたそうだ。そしてシベリヤに連れて行かれて、強制労働させられて、それはそれは大変な目にあって、やっと日本にたどり着いたと言っていた。
「冬零下50度だからね。そりゃあ大変よ。」「飯がなくてね。黒パン一切れにスープ。その黒パンもモミが入っているだから・・・・」「みんなどんどん死んでいったよ。」「病気になってね、帰れたのよ。」「雨の中歩かされてね。またみんな死んでいくんだ。」「群馬の家に帰ったときはお袋が喜んでね。村中の人が見物に来たよ。」
新井さんの話は尽きなかった。新井さんは僕の死んだ父さんより4歳ほど若いが、息子さんは僕より二つ上だと言っていた。僕らの父の世代の人はみんなあの時代を生き抜いてきた人達なのだ。
「捕虜になったけど、アメリカがイラクでやってるようなことはされなかったなあ・・・ありゃあひでえや。」と新井さん。きっと戦争は人の良心や感覚を麻痺させてしまうのだろう。


僕の部屋のおじさん達はみんな寝るのが早い。8時には面会が終わりになり、9時には完全に消灯。でもその前から鼾がゴーゴーと聞こえてくるのである。そして隣りの部屋のおばあちゃんの叫び声がひっきりなしに続くのだ。どうも誰かの名前を呼んでいるらしいのだが、何といっているのか分からない。その中で暗誦をして、そしてトイレに行って・・・・いつの間にか朝になるのだ。
それでもウトウトはしたのだろう。ふっと目が覚めて、全然知らない場所だと気付いたときは、ちょっと変な感じがした。