11月2日 (水)  「たかやん議員日記」2005.第302弾! 

「たかやん議員日記」2005.第302弾!  11月2日(水)

高校の授業参観
新座市内の高校の授業を見るのは初めてである。議会事務局を通して「普段の授業を見せてください。」とお願いしたのだが、県の教育委員会からは教育週間にお願いします。という返事だったらしく、そういうところは市の教育委員会と似てなくもない。という訳で、今回は小中学校は諦めて高校に集中してみようと思った。

頭髪検査
1年生の教室の前に頭髪検査の貼り紙があった。
「定期考査中に頭髪検査を行う。→考査後に該当生徒を呼び、美容院指導を行う。→期限内に美容院へ行き、ヘアマニュキア(ブラック)を使い、直す。→領収書を持参し先生のチェックを受ける。」K高では地毛が伸びるまで継続的な指導を行っている。
先生達の気持ちが分らないでもない。それくらい子ども達の髪型は凄い・・・・でも、36年前の僕達の都立高校だって頭髪は自由で、僕らの髪は肩まであったのだ。勿論私服もOKで、女の子達はミニスカートをはいていた。ただ化粧をしている子達はいなかったと思うが・・・・。

ジュース
授業中の机の上にジュースを置いている生徒が多いのに驚いた。飲みながら授業を受けているのだ。ただこれも感覚の問題だから、絶対的にNO!ではないかも知れない。ただパンまで机の上に堂々と出して、それを食べながら話をしている生徒がいたのには驚いた。先生は何も言わない・・・。

携帯
授業中に携帯でメールをしたり、音楽を聴いたりという子もたくさんいた。驚いたのは、机の上に携帯を置いてやっているのに先生がそれを見逃していることだ。それが当たり前になっていることの方が、頭髪なんかよりも何百倍も問題だと思った。

睡眠
どのクラスにも必ず寝ている子達がいた。あるクラスでは3分の2が寝ていた。昔の自分を見ているような気がして、恥ずかしかった。中学校までは一度も寝たことはなかったが、高校時代は部活で疲れてよく寝ていたから・・・・。

化粧
授業中に鏡を出して化粧をしている子ども達もいた。ここまでくると、訳が分らない・・・

出入り
授業中なのに、廊下に出たり、また教室に入ったりしている女生徒がいた・・・・。中を覗くと先生がいた。

気合
1年から3年まで全てのクラスを覗いたが、何人かの先生の授業では子ども達が真剣な目で授業を受けていた。前の授業ではだらけていたクラスが、その先生だとピシっとなるのは中学校と同じだ。その先生達は別に恐いオーラを出している訳ではなかった。そういう先生達の中には年配の女の先生もいたからだ。声がよく通る男の先生のクラスでは笑いが絶えなかった。その先生達に共通していたのは「気」だ。授業を大切にする「気」。生徒に真剣に教えようという「気」があったのだ。

挨拶
休み時間を挟んで2時間見ていたので、沢山の高校生とすれ違った。その中で4人の生徒達が僕に挨拶してくれた。それもごく自然な笑顔で・・・・。

時間
人生の大切な時間を何と無駄に過ごしているのか・・・・しかも授業料を払って、何を学んでいるのか・・・・この子たちには「時間」の持つ意味を教えてくれる人がいなかったのだと思った。一日は86400秒。世界中共通の時間を持ちながら、あの子達はその時間にトレーニングをすることなく、ただやり過ごしているのかと思ったら可哀そうになってきた。先生達だって、給料は出るわけだから時間が過ぎていけばいいという訳ではないだろう。仕事には充実感がないと人間は生きている実感がわかないからだ。教師という職業は子ども達の「変化」に生きがいを感じる仕事だと思う。子ども達の「可能性」に感動する仕事だと思う。給料は公立中学校の先生より高いのだろが、幸せ度はかなり低いのではないだろうか・・・・・。大きなお世話かも知れないが・・・。因みに授業公開日は今日一日だけで、参観者は僕一人だった。(お昼前の時点で)

英会話
K高校の隣りにある中学校を少しだけ覗いてみた。2−2のクラスの英会話の授業である。廊下から見ていると中で気付いた先生が「どうぞ!」と言ってドアを開けてくれた。するとWelcome! welcome!という笑顔のAETの先生とこども達。K高校とあまりの違いにちょっと感動してしまった。
帽子をとって入っていくと、「うちのパパだよ!」と女の子。「違うよ、うちのパパだよ!」と別の女の子。なんだか可笑しくて、僕も笑ってしまった。
授業はもう終わりの方で
What do you want to do in the future?
I want to go to the U.S.A.
That sounds interesting!
So, I have to study English.
という内容だったのだが、聞えてくるのは日本語が9割。先生の実力はかなりのもので、僕が生徒になって受けてみたいと思ったくらいだから、中学生にはレベルも内容もいい感じだと思ったのだが、子ども達は「大事な授業」だとは思っていないようだった。隣りの高校生達もそうだが、「本気」で自分の頭を使うことの重要性を分っていないのだろう。
貧乏な新座市が年間5000万円もかけて行っている事業なのだ。頼むよ、中学生諸君!僕はそう叫びたかった。先生は間違いなく良い!だけど子ども達がその価値に気付いていない。気付かなければいくらいいプログラムでも失敗だ。僕はそれが悲しかった。