5月10日 (土)  『一生懸命』幻の議員日記 第130弾! 2008.5.10   たかやん

『一生懸命』幻の議員日記 第130弾! 2008.5.10   たかやん


久しぶりの声だった。遠藤礼子。礼は五中テニス部の最初の女子のキャプテンだった。初めはお姉ちゃんと同じバレー部だったのだが、担任の影響でテニス部の初代キャプテンになった。1年生の時からキャプテンだった礼は僕の考えていることが何でも分かる子だった。何でこの練習をするのか、何故今怒っているのか・・・次に何を言うか、何をするか・・・それが全て分かる子だった。足首の怪我さえしなければ全国でトップクラスの選手になった子だった・・・・。そんな礼から昨夜電話があったのだ。「たかやん?ひさしぶりに声をききたくなっちゃったよ・・・」「礼!どうした何かあったか?」声というのは不思議だ。礼と会ってからもう26年も経つのに、あっという間にその時の礼が見えるのだ。

練習
昔、五中に1年2組というクラスがあった。あゆみという女の子が小学校からずっと不登校で、1年進級を遅らせて僕らのクラスの一員になった。1年2組は凄いクラスだった。1学期の陸上競技大会に優勝し、水泳大会に優勝し、文化祭に優勝し、体育祭に優勝し、縄跳び退会に優勝して、そして合唱コンクールにも優勝して、球技大会にも優勝したのだ。実はその秘密は「あゆみ」にあった。みんなが「あゆみの為に」練習をしたのだ。一度も見たことの無いあゆみの為にみんなで力を合わせよう。そうしていたらきっとあゆみは2組に来れるはずだ・・・子ども達も僕も本気でそう思っていた。だから兎に角練習をした。部活でもないのにあんなに練習をするのだからどうかしていた。だけど、練習は嘘をつかない。その時の合唱コンクールの様子はNHKの「おはよう広場」で放映されたけれど、僕が忘れられないのは「おゆみの為に練習しよう」「優勝しよう」と言った子ども達の真剣な目だ。1年2組はメンバーがよかったのではない。練習して、練習していいメンバーになったのだ。礼はその1年2組のメンバーの一人だった。

七つ
昔の五中は年間七つも行事があった。その度にクラスが団結し、担任と子ども達との距離が縮まっていった。勝っても、負けても子ども達は泣いた。今の中学校にこういう行事はいくつあるのだろう。子ども達が燃えて、先生が燃えて、学校中が燃える・・・そう学校というのはそういうところだと思うのだ。1年2組は諦めないクラスだった。担任の僕があきらめかけていた「あゆみ」を子ども達は決してあきらめなかった。「あゆみがいなきゃ1年2組じゃないよ!」織田パンのその一言が僕の心を突き刺した。そしてあゆみは遂に登校したのだ。まるでドラマのような1年間だった。色んな奇跡が起きた1年間だった。学級通信を読み返すと、その奇跡がよみがえってくる・・・・。いつかどこかで紹介したいと思う。
http://www.takayan-world.com/cheeringparty/     たかやん