1月12日 (月)  『一生懸命』幻のたかやん日記 第12弾! 2009.1.12(月)   たかやん

『一生懸命』幻のたかやん日記 第12弾! 2009.1.12(月)   たかやん

成人式
薬局で買った薬を飲んで、市民会館へ向かった。知っている子達がどれくらいいるんだろう・・・そう思って車を降りると「あ、先生」と声がかかった。3中から塾に通ってくれたリサだった。「おう、久しぶり!」「お久しぶりです!」お母さんも一緒に笑顔で写真を撮った。

理水
何処から見ても「男の子」のようだった理水が「女の子」に変身して登場した。隣には飯野先生のお嬢さんのMちゃんが・・・この子達も3中生。そっかあ、みんなもう二十歳なんだ・・・。三人で記念写真を撮った。そこに真実子も登場し、みんなでわいわい騒ぎながらまた写真を撮ったのだった。

「ともや!」
(俺のことを「ともや」って呼ぶ奴は・・・・)振り返ると友和が笑っていた。五中の最初の卒業生である。「なんでいるの?」「一番上の子が・・・」「え?あ、そうかあ。るりは?」「あそこにいます」友和の奥さんは五中の二番目の卒業生のるり子なのだ。だから彼らの子供は僕には孫のような存在な訳で・・・・みんなで写真を撮ったのだった。

六中テニス部
「先生!」「おう」六中テニス部の子達が笑顔で登場した。あの「六中テニス部事件」に巻き込まれ、全国の夢を絶たれた子達がみんな集まった。「僕達、全国行けましたよね?」「ああ、間違いなく優勝していたと思うよ。」「マジっすか?」「ああ、俺が教えた1年生の中で一番だったよ。お前達は・・・」「今度テニスやりましょう!」「おう、やろうぜ!」僕らはみんなで集合写真を撮ったのだった。

目の輝き
彼らが印象的だったのは、目の輝きだった。運動能力も確かに高かったのだが、それ以上に彼らには「輝き」があった。それは僕がテニスを教えるときに、一番大切にしていたものだったのだ。あの事件で、理不尽な大人達が彼らから僕やOBを奪い、六中テニス部の伝統を奪い、そして彼らの「全国」の夢も奪ってしまった。僕らの宝物のようなあの時間はもう返ってこない。本当に取り返しのつかない時間だった。それでも、今日彼らの目には昔と同じような「光」があった。それは確かに13歳の「輝き」ではない。六中のあのコートで僕に見せた、中学生の「輝き」とは違うけれど、二十歳の青年の眩しい輝きが僕をホッとさせた。僕達は今度一緒にテニスをする約束をした。もうあの汚い大人たちに邪魔されることはない。僕らは自由にテニスができるのだ。あの時間はもう戻ってこないが、僕らの新しい時間をこれから作ることができる。その向こうに「全国」はないけれど、その向こうには「再開」や「幸せ」がある。僕はあれから彼らを忘れたことはなく、そして彼らもまた僕のことを忘れないでいてくれた。そのことが本当に嬉しかった。市民会館での数十分。僕はお腹の痛みを全く忘れてしまうくらい幸せに浸っていた。

残念ながら・・・
今年の成人式で僕のテニスの教え子の代は終わる。僕達から六中のテニス部を取り上げた彼らのお陰である。新座から出たであろう、「テニスの王子様、王女様」たちとの出会いはなくなったが、新しい出会いがあったことも確かである。六中テニス部との練習があったら、今の我が家の「平安」はなかったかも知れない。空との時間や駅立ち、そして議会での活動は制約されていただろう。残念ながら、それも彼らのお陰なのである。あの練習が続いていたら、市長選の応援などできるわけもなかった。全てが彼らのお陰。全てのことに感謝しながら眠ることにしよう。明日はひばりが丘で駅立ちである。