11月1日 (日)  『一生懸命』幻のたかやん日記 第304弾! 2009.11.1(日)  たかやん

『一生懸命』幻のたかやん日記 第304弾! 2009.11.1(日)  たかやん

5時55分
外には雨が降っていた。小田桐家の脇を汽車が走る。昨夜「眠れないかも・・」と言っていた加代子さん。「いや、小さい頃山手線の直ぐ脇のアパートに住んでいたので、電車の音は大好きなんです」と僕。そして、その通り僕は6時前までぐっすりと眠ったのだった。

6時25分
仏壇のある部屋からお経が聞こえてきた。央侑君のお姉ちゃんの後姿がそこにはあった。どうしてお姉ちゃんの亜衣ちゃんがお経を唱えられるのか・・・僕は不思議でしょうがなかった。お経の間、後ろで手を合わせながら、僕は央侑君のことを思った。お経が終わって、振り返ったのは亜衣ちゃんではなく、お母さんの加代子さんだった。暗かったせいもあったが、後姿がすごく似ていたので間違えてしまったのだった。

1年
「どうしてそんなにお経が上手なんですか?」と僕。加代子さんは「1年くらいかかりました・・」と言っていたが、下手糞な坊さんよりも遥かに上手なお経だった。

6時45分
お祖母ちゃんがお経を唱えた。そして6時52分には亜衣ちゃんが仏壇の前で手を合わせたのだった。きっとお父さんはもっと早い時間に仏壇の前に座ったのだと思った。

遺書
陵平の遺書とあまりにも似ていたので、背筋が冷たくなった。乱れた文字の一つ一つに心が震えた。学校が・・学校の先生が13歳の子どもたちにこの字を書かせたのだ。

8時半
六中テニス部のキャプテンだったまき子のお墓参りに出発。県道31号線まで案内すると言ってくれた修二さんが、鰺ヶ沢まで連れて行ってくれた。巌が教えてくれた通り、エネオスの渡辺さんにお墓の場所を聞いて・・・そして僕らはまき子のお墓の前に立った。

5年
あれからもう5年経とうとしている。六中のコートに僕がいれば・・・まき子は死ななくて済んだかも知れない。かわいそうにまき子は誰にも相談できず、死んでしまった。そのことが悲しい。本当に気持ちのいい子だった。キャプテンとしても最高だった。雨が降り、強い風が吹いている中、「また来るからね!」と僕らはまき子にさよならしたのだった。

りんご畑
帰る前に、僕らはりんご畑で「りんごもぎ」をやらせてもらった。生まれて初めてりんごをもいで、僕らは自然に笑顔になった。そう、今回の旅で僕らは泣いてばかりいた訳ではない。たくさん笑って、たくさん語り、そしてたくさん泣いたのだ。

渋滞
11時半に小田桐家を出発し、僕らは東京?に向かった。途中渋滞に飲み込まれたが、加代子さんの作ってくれたおにぎりを頬張り、たくさん話をしながら渋滞に耐えたのだった。石神に着いたのは10時過ぎ。いなげやで買い物をし、肉うどんを作って、遅い夕飯を食べた。

将棋
久しぶりに亮と将棋を指した。疲れているのに、楽しくて、1時過ぎまで指してしまった。そしてパソコンの前に座り・・・うとうと・・・

今日の写真1
まき子のお墓の前で手を合わせる亮。大きくて立派なお墓でビックリした。

今日の写真2
りんごをもぐ僕。いやあ、楽しかったなあ・・・。

20091101-1.jpg 20091101-2.jpg