10月1日 (金)  『一生懸命』幻のたかやん日記 第270弾! 2010.10.1(金)  たかやん

『一生懸命』幻のたかやん日記 第270弾! 2010.10.1(金)  たかやん

都民の日
そう言えば、10月1日は都民の日で昔も学校は休みだった。どういう理由だかは知らないが、八石小も今日はお休み。朝の見守りもない・・・塾もない・・・議会もない・・・テニスもやらない。完全休養日じゃ。

録画
こういう時は、ソファーにごろんとして、録画した番組を見るに限る。韓国ドラマを見て、笑い転げる・・・。

ハングル
教えもしないのに、空がハングルを書くようになった。僕のアイフォン4のアプリに韓国語の勉強アプリが入っているのだが、それを勝手に使って勉強しているのである。そして「これ読める?」「どういう意味?」と僕に挑戦してくるのだ。いやあ、負けそうである。

命日
今日は陵平の命日。朝からどうも落ち着かない・・・心の中がざわざわしている感じなのだ。理由は分からない。今年で10年経つからだろうか・・・それとも父さんが死んで30年経つからだろうか・・・父さんの命日は10月3日。そして10月5日は二郎の命日・・・10月は大切な人の命日が続くのである。

味噌
毎年“陵平味噌”を造っては政江さんに届けていたのだが、今年は“たかやん味噌”を届けた。陵平のおじいちゃんが大豆を収穫できなくなってきたので、陵平味噌を仕込むことができなかったのだ。

10年
陵平の家に行ったのは19時頃かな。そして語りに語って、出たのが0時過ぎだったか・・・。その間、陵平の友達は来てくれたが、先生は一人も来なかった。今日だけではない。この10年間、誰一人として来ていないのだ。僕は歩いて、歩いて1時過ぎに6中の前を通って・・・(お!職員室の電気が消えてるじゃん!)と感心して・・・家に帰ったのだった。

職員室の電気
僕がいたころの2中は真夜中も職員室の電気が付けっぱなしだった。その伝統?は暫く続いていたし、他の学校に伝染していたようだが、今はどうなっているのだろう。教育は生徒を信じるところから始めなければいけない。そういう意味で、真夜中に職員室の電気が消えているのは嬉しいことなのである。(市の財政のためにもね)

今日の写真1
陵平に手を合わせて、お線香をあげました。陵平からの言葉はなにもありません。ただただ、僕が陵平に語りかけるだけでした。写真の陵平は13歳のまま・・・友達は23歳、24歳になっています。

今日の写真2
陵平の同級生のたくや君と弟のともや君です。お母さんが「ともや!」と呼ぶたびに、反応している自分に笑いました。同じマンションに住む友達も、毎年来てくれているのです。

今日の写真3
陵平の同級生のひろや君とお兄ちゃんの走太です。ひろや君と二人で帰り道、色々話しました。「毎年来てるの?」「あ、いや20歳になるまでは来れませんでした。」「そうなんだ」「何か、来れなくて・・・・こころの整理ができなくてっていうか・・・」「何で来れるようになったの?」「会いたかったからです。」「誰に・・」「お母さんや、走太さんに・・・会いたかった。」「そっかあ・・・会いたかったか」「はい」
ハイチュウを陵平に渡した13歳のひろや君はそれから7年間も悩んだのだ。陵平が死んだのは自分の責任じゃあないのかと・・・。
「ひろや、青森にも陵平と全く同じように死んだ子がいるんだ。その子はライターをつけようとしたところを見つかったんだけどね。ひさゆきに火を付けてみて!って言った子もきっとひろやと同じように悩んでいると思うぞ。だけどな・・ひろや。ひろやがやったことも彼女が言ったことも間違ってない。ライター持ってたら、「本当に火つくの」「火付けてみて」って言いたくなるのが子どもだよ。ハイチュウ持っていたら、友達にあげたくなって当たり前なんだ。俺が教師としてその現場に居たら・・俺にもくれ!って間違いなく言ったよ。だって、休み時間だったんだろ?」「はい」「他の先生が見ていたら、ゲンコツの一つはやったかも知れん。だけど、それで終わりだ。ひろやがやったことはその程度のことなんだ。俺はどうしてもひろやにその事が言いたかったんだよ。」「・・・はい」
「ひろや、また来年な!」「はい、おやすみなさい」「おやすみ」

そりゃあ教室でライターに火をつけることはよろしくはないことだろう。だけど、それはライター没収、ゲンコツ一つで済むことではないのか。休み時間にベランダでハイチュウを食べることなど、どうでもいいことだろう。俺ならそこに一緒に座って、ハイチュウを食べながら人生を語るね。「授業中は駄目だぞ!」「ゴミは捨てるな!」とはいうけどね。いつの時代も「取り締まり系教師」はいるものだが、本物の悪には本気で立ち向かえない奴が多い。本物の悪もまとめて、面倒みるくらいの器量がないと、いかんのじゃないのか!そんなことを考えながら、僕は一人歩いて家に向かったのでした。

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