4月6日 (水)  『一生懸命』幻のたかやん日記 第95弾! 2011.4.6(水)   たかやん

『一生懸命』幻のたかやん日記 第95弾! 2011.4.6(水)   たかやん

5時半
朝ごはんを作ってくれたひとみに感謝。未経験のことをやろうとしているせいかも知れない・・・少し緊張している自分がいた。

6時半
幸弘が約束の時間通りに登場。最近、3回続けて幸弘は時間通りに来ている。幸弘の何かが変わった気がする。一緒に行くのは21年生まれの中山さん。元本田のエンジニアで理科系頭の方だった。

2tトラック
エイトに借りた、2tトラックを運転する。前に行くのは大丈夫だが、バックをするのが難しい・・・。途中、関越に乗りそうになったり、首都高に行きそうになったり、福島西で降りそこなったり・・・3人が1回ずつ笑えるミスをして・・・僕らは何とか福島に着いたのだった。

うどん
昼ごはんを食べながら、福島でボランティアをしている本田さんとこれからの支援についての相談をする。兎に角、使える情報はデジタルで発信するが、僕ら自身はアナログに繋がって、信頼できる仲間を増やしていくことが大事だと思っているのだ。例えば、100万の義捐金が集まっても、それを信頼できる人に使ってもらわなければ、実際には役に立たないこともある訳で・・・うどんを食べながら、今後の復興へ向けての支援方法を語ったのだった。

南相馬市
高速を降りてからは、幸弘が運転した。卵の配達で慣れているのか・・幸弘の運転は上手だった。途中、放射線量の多い地域に入るが・・・野菜には幌がかけてあるし、ダンボールに入っているので大丈夫とのことだった。原発から30`圏内は自主避難ということで、これといった検問もなく、自由に南相馬市まで行けた。ただ、車の数は少ないし、人も少なく感じた。

原町区福祉会館
僕らが向ったのは、原町区福祉会館にある災害ボランティアセンター。ここには登録しているボランティアが100名程いて、常時30人〜50人のボランティアが6〜7班に分かれて、避難ができない(しない)在宅老人家庭に対しての宅配支援をしている。全国各地から来たボランティアもいれば、被災者自信がボランティアに登録している場合もある訳で・・・僕らはそこに「野菜」を届けにきた訳だ。そこを仕切っていたのは、1週間前に神奈川から来たK君という若者で、彼が一番現場を知っているということで、色々と話を話を聞かせてもらった。その間も色んな支援物資が届くのだが・・・それに対応するのも、市の職員ではなく彼らだった。

原町第一小学校
次に僕らが向ったのは原町第一小学校。そこには地震・津波・原発が原因で、家を失ったり、避難してきた人が入る避難所で、152名の方が避難されていた。綺麗な体育館が小さな衝立で仕切られており、ボランティアチームも同じ体育館の中にいるし、大型テレビはあるし、その場で暖かい甘酒のようなものが飲めるし、お風呂は送迎バスがでるなど、避難所の中でもかなり恵まれていると感じた。

相馬市
それから僕らが向ったのは、南相馬市の北にある相馬市。途中、国道6号線を通ったのだが、その国道の海側と山側では地獄と天国のような違いで(一部の地域では国道を超えた津波もあったようだが)海側の田んぼや畑には船が何隻も打ち上げられていて・・・しかも、そこから海は見えないのだ・・・もう唖然とするしかなかった・・・

アリーナ
僕らが向ったのは、相馬市のアリーナと呼ばれる避難所。そこには自衛隊が常時、野営しており・・・避難所も大きくて、綺麗だったのだが・・・中の運営は厳しいものがあると、僕らは感じた。県の職員が二人と市の職員が一人、交代制で詰めているのだが、そこでの「野菜不足」を一番感じていたのはボランティアの若者達と巡回してくるお医者さん達で・・・市と県の職員は交代制の為に、実態を把握できておらず・・・僕らは若者たちと、これからの支援に対しての考え方を話し合った後、市の職員の話を聞いたのだった。その間、県の職員は自分とは関係ないという雰囲気で・・・・「福島県庁に送られた大量のビタミン剤がどこにあるか分からない訳だ・・・」と僕は思ってしまった。実は南相馬市へ行く前に県庁に寄って、そのビタミン剤を送ろうと思っていたのだ・・・。しかし、県の担当者からは、どこにあるか不明ということで・・・   つづく

今日の写真1
早朝、エイトの家の庭で、積荷の最終確認をする幸弘と中山さんです。最終的に野菜を入れたダンボールは50箱程になりました。

今日の写真2
昼ごはんを食べながら、今後の支援に関する相談をする本田さんと幸弘です。中山さんと本田さんの繋がりが、今度は本田さんと幸弘とのつながりになり、さらに広がっていく・・・そんな感じです。

今日の写真3
僕らが向った南相馬市の災害ボランティアセンターです。何でこんな顔をしているかと言うと、僕が話しているひとが「高村さん」で「石神」に住んでいる方だからです。南相馬市にも石神があるんですね。彼女はかなり頼りにされている存在で、方々から「たかむらさーん」という声がかかり、その度に反応してしまうので、笑ってしまいました。
明日につづきます・・・。

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